株式会社ZOZOが開発したプロダクト「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」。
自分の体型データを瞬時に計測できる技術を搭載した採寸専用のボディスーツです。
ZOZOはこのスーツを使って自分サイズの洋服を提供する仕組みを構築。
リリース発表後、ZOZOSUITはファッション業界に革命をもたらすとも言われ大きな話題にもなりました。
2018年の4月からZOZOSUITは消費者のもとに渡っており、その革命の第一歩をリアルタイムで目の当たりにされた方も多いのではないでしょうか。
既に計測データの精度やアイテムのクオリティについて各所で意見が飛び交っていますが、僕も実際にそのテクノロジーの進化を体験しました。
採寸専用ボディスーツ「ZOZOSUIT」
最新のテクノロジーを搭載したZOZOSUITがついに届きました。
現在ZOZOSUITは無料で配布されており、費用は発送にかかる送料のみ。今回はリリースが遅延したお詫びで送料も無料に。
中身を見てみるとビニール袋にパッキングされたZOZOSUITが入っていました。
仕様とデザインに改良を重ねられたボディスーツ。このコンパクトにまとめられたパックに最先端のテクノロジーが詰まっているわけです。
計測する為に必要なスーツは上下で分かれており、全身にドット模様のマーカーが搭載されています。
着用時にこのマーカー位置を読み取ることで体型サイズを計測します。
体にフィットするように生地は収縮性のあるストレッチ素材に。
ネック部分も覆われており、首回りの採寸も行うことができます。
袖口や踵の部分には小さな穴が空いていて、ここから親指と踵を通す仕様になっています。
またZOZOSUITの計測方法は、スーツを着用した状態でスマートフォンで360度撮影する形になります。
撮影用のスマートフォンスタンドも同梱されていました。
ZOZOSUITを着用して体型データを計測
ZOZOSUITを正しく着用しないと計測することはできません。
専用のアプリを使って計測を行うのですが、着用方法のチュートリアルがあるのでそれに従えば問題ないです。
よれやたるみが出ないようにしっかりと着用していきます。
体に吸い付くようなフィッティング。もうこの時点で近未来感がすごい。
袖穴から親指、足先の穴から踵を出して、手首足首に小さなマーカーがくるように整えます。
これで計測の準備が完了。
計測はZOZOTOWNアプリで行います。
TOPの右下にある「計測・その他」をタップすると、計測をはじめるボタンがありますので続けてタップ。ここから計測のチュートリアル動画が始まります。
スーツの着用から計測までの流れは音声ガイダンスで全て丁寧に説明してくれます。
全ての撮影を終えると、自分の体型がスマートフォンにスキャンされます。
自分の体型を360度からチェック。各部位のサイジングが一目見て分かる。
すごい。
計測データからアイテムをオーダーしました
ZOZOSUITに体型をスキャンすれば、自分サイズのZOZOオリジナルアイテムが購入可能。
計測後ZOZOオーダーメイドのTシャツとデニムを購入しましたが、なんと注文の翌日には自宅に届いていました。
オーダーメイドのアイテムを即日発送する為に、生産までのプロセスをIT化しスピード対応できる生産ラインを整えているみたいです。
僕が購入したのは白のクルーネックTシャツとインディゴカラーのデニム。
いま購入できるZOZOオリジナルアイテムはTシャツとデニムのみ。今後ラインナップを増やした展開を行っていくみたいです。
シンプルなライトオンスのクルーネックTシャツ。これが自分サイズのオーダーメイド。
ネックラインはシャープで細めに作られています。このネックラインの太さもも個々人のデータに合わせて変えているみたいです。
首回りの計測も行われているので、喉元が苦しくならないようなネックの深さに。
実際に着用してみると、本当にジャストサイズ。
袖丈、肩幅、身幅と全てにおいて着心地の良いサイズ感で作られています。着丈の長さも程良い。
腕周りの部分もジャストフィット。ボディラインも程よいゆとりをもたせてありノンストレスで着用することができます。
これが僕のジャストサイズなのか。
そしてデニムは定番のインディゴカラーを選びました。
12.75オンスでライトに。パリッとした素材感のワンウォッシュデニム。
ポリウレタンが1%配合されているので、ストレッチ性も兼ね備えています。
藍色に染め上げられたデニム。
ボタンがメッキになっているのが良いですね。このボタンやリベットも体型に合わせて大きさを変えているとのこと。
バックポケットにステッチはなく、シンプルなデザインに仕上げられています。
ポケット位置や大きさもデータによって、後ろ姿が綺麗に見えるように変更しているみたいです。
着用してみると、もちろんジャストサイズ。
裾に向けて細くなるテーパードフィットで、身体に馴染むようなシルエットにサイジングされています。
デニムならではの履き皺も綺麗に付いてくれそうです。
レングスもジャストで裾上げは不要。
裾上げをすると追加で費用がかかったりするので、ジャストサイズで着用したい人にとってはありがたいですね。
今回、Tシャツもデニムもジャストサイズで購入しましたが、自分の好みに合わせてサイズの調整もできるみたいです。
デニムであればウエストやレングスも自分好みに。自分の好きなサイズにカスタマイズして購入すること可能です。
僕はジャストサイズのデニムを少し窮屈に感じてしまったので、必ずしもジャストサイズでオーダーするのが良いという訳ではないと思います。
ZOZOSUITが変えるファッションのあり方
私服のオーダーメイド化。
ZOZOSUITの誕生は今後のファッション業界のあり方に大きな変化を与えることでしょう。
現段階では衣服のジャストサイズを味わう為に作られたプロダクトに留まっているかと思います。
試作段階のZOZOオリジナルはどの方向に舵を切っていくのか。
昨今のファストファッションの勢いから、衣服は「日用品」としての側面が強くなっており、人々のニーズがそちら側に大きく傾いているのも事実。
ZOZOSUITは日用品としてのファッションを加速させるのか。それとも嗜好品としてのファッションを再起させるのか。
ファッション業界を牽引する企業として、今後のアイテム展開の動向に注目です。