洋服にも寿命がある。
破れたり、汚れたり。
サイズが合わなくなったり、趣味が変わったり。
理由は様々ですが、いつかは着れなくなる日がくるものです。
僕もいろんな理由で着なくなった洋服がたくさんあります。
そして着ない服は売り払ったり、友人にあげたり。
ただ一方で、ずっと捨てられない洋服もあったり。
学生時代からずっと着ている。革ジャン。
このライダースジャケットを着て、もう9年目になります。
僕の学生時代
まだ高校生の時。
今ほど洋服好きではなかったものの、服を着る事自体は大好きでした。
当時はセール時期とかアウトレットに足を運んで、なけなしのバイト代で洋服を買っていました。
そんな僕が洋服好きだったのは、兄貴の影響も少しあったりします。
兄は毎刊メンズノンノを買っていて、聞いても分からないようなブランド服を着ていて。
結構、おしゃれでした。
兄の真似してたまにセレクトショップを覗いたりしましたが、格好いいと思った服の値札を見るとだいたい高い。
なんであんな良い服ばっかり着てたのか。
And Aの本革ライダースジャケット
「服いる?」
兄弟だったらよくあると思います。お兄ちゃんのおさがりをもらうこと。
学校の制服とか、習字道具とか裁縫セットとか。服に限らず、僕が使うモノはほとんどおさがり。
いつもくれる服は決まっていらなくなった物なので期待はしてませんでした。
とりあえず「いる」と答えた僕に兄が手渡してきたのは、ちょうどその時羽織っていたライダースジャケット。
渋くてかっこいいライダースジャケット。
どうやら仲の良い友人がまったく同じ物を着てきたらしく、被るのが嫌だからくれるみたいで。
「兄貴が着ている服=良い服」みたいなイメージしか持っていなかったので、テンションも上々。
いざ試しに羽織ってみると、体型が違うから袖が余ってるし、肩も落ちてる。
それでも全然かっこいい。
首の後ろのブランド名には「And A」とプリントが。
「これめっちゃ高かったんやから、絶対売るなよ。本革やぞ」
And Aのことも本革のこともよく分かっていませんでしたが、とりあえず良い服をもらったことだけは充分伝わってきました。
高揚感を与えてくれる服
洋服が好きな人なら分かると思います。下ろし立ての服とかお気に入りの服を着た時の高揚感。
このライダースジャケットを初めて着て出かけた時は、いつも以上に気分が上がっていたと思います。
「値段の高い服を着ている」というだけで大人になった気がしてました。
服の価値なんてまったく分かってませんが、本革であることをよく自慢してました。
アウターなんて何着も買う事ができなかったので、春と秋はほぼ毎日着てた気がします。
冬場に我慢して着たこともあります。
インナーに白シャツとかグレーのパーカーをよく合わせてたなあ。
捨てられない洋服
暑かった夏も終わりに近づき、秋の装いの準備を始める頃。
クローゼットからこいつが出てきたので1年ぶりに袖を通してみました。
相変わらず袖がしっかり余ってます。
当時、このダボダボのサイズが気にならなかったのはなぜだろう。
裏地も破けちゃってて、直すのが面倒臭くて放置したまんま。
いつから破けてたのかも知らない。
改めて、よくずっと着続けたなと思います。
これだけ着潰したので愛着もありますが、そろそろ新しいものを買おうかな。
といっても、今まで通りこのAnd Aのライダースジャケットはクローゼットのハンガーにかかっていると思います。
みなさんはクローゼットに眠っている、捨てられない洋服ってありますか?
僕はこんな感じで捨てられない服やモノが割とある方だと思います。
特に洋服と思い出が結びつくと中々捨てられません。
モノを持たない暮らしは心を豊かにすると言われていますが、捨てられないものは思い切って所有してても良いんじゃないかな。